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家賃侍が不動産業界を斬る!第17回 住宅ローン減税を斬る!

家賃侍が不動産業界を斬る!

第17回住宅ローン減税を斬る!

マイホームを持つ人、あるいは購入を検討している人にとって気になるのが、大幅に引き上げられた「住宅ローン減税」。ローン残高によって控除を受ける事ができる税金の優遇措置です。
今回はこの「住宅ローン減税」にスポットを当てていきます。

住宅ローン減税は1986年に制定され、住宅購入をしやすくすることで経済の活性化・資金の流動化を図るべく、幾度も変更がなされてきました。
平成21年(2009年)度の改正では、大幅に減税額が引き上げられました。前年の世界的な金融不安の影響で消費が冷え込む状況を緩和する狙いもあったようです。

では、減税を受ける条件とはどんな項目があるのでしょうか?

減税を受けられる人の条件

  1. 償還期間が10年以上で年末の時点でローンの残債があること。
  2. 控除を受ける年の合計所得金額が3,000万円以下であること。
  3. 取得後6ヶ月以内に入居し、継続して居住していること。

対象となる住宅の条件

  1. 登記上の床面積50㎡以上であること。(新築・既存・増改築共)
  2. 既存住宅の場合、築20年以内(耐火建築物は25年以内)
    又は耐震基準適合であること。

以上が最低限必要な条件です。

減税の効果

この住宅ローン減税の控除期間は10年間、控除率は一般住宅で1%となっています。
平成22年の場合、5000万円のローン残額があれば、控除額50万円×10年の控除を受けられる事になります。つまり、10年間で最大500万円の控除を受けられる場合もあるのです。もちろん、年末の時点でローン残額が目減りしていれば、それに応じた控除額となります。
また、認定長期優良住宅の新築であると、平成23年までは最大1.2%・60万円の控除が得られます。

控除対象の注意点

このような控除を受けるためにいくつかの注意点もあります。

  1. 店舗併用住宅の場合は、床面積の1/2以上が居住用であること。
  2. すでに入居中の場合、さかのぼって適用されるのは入居時期が5年前まで。
  3. 平成23年(認定長期優良住宅は平成24年)以降は年末残高の限度額が下がっていく。

このうち【3】の限度額については、一般住宅の場合平成23年は4000万円、24年は3000万円、25年は2000万円と下がっていき、現時点では適用期限が平成25年12月31日までとなっています。
マイホームを購入予定で住宅ローン減税の恩恵を最大限受けるためには、早めの入居が出来るようなスケジュール設定が必要でしょう。

政治の世界では頻繁に政権交代・首相交代がニュースに上がります。
住宅ローン減税のような税制もまた、政策の目玉に挙げられがちですが、票を取らんが為の政策転換は、かえって混乱を招きます。そうした政治の動きにも注意を払い、中身と実効性があるのかをしっかりと監視することも大切ですね。

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